モロッコ絨毯紀行 第6章

(この記事は、GOSHIMAを創った男・今井正人が綴るプロジェクトアーカイブ記事です)

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イマシン村のオフィスで一晩過ごす。

夕ご飯は使用人のラへさんが調理場で特製タジン鍋を作ってくれる。

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ヒシャム、ハンモさん、シーディー、僕とでタジン鍋パ。

親睦をはかりながら徐々に打ち解け信頼されていくのを感じる。

夜、寝る前 ふと中庭に出てみる。

村の灯り落ちたイマシンの星空はヤバかった。

毎晩この星空をタダでみれるなんて・・・

夜明けとともにコケコッコーとモーモー あちこちから聞こえる朝。

イマシン村の朝はとにかく早い。

朝はラヘさんのエッグタジン鍋。

朝日の差し込むテラスでエッグとバターと蜂蜜を焼きたてのナンに包んでたべる。

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さぁ準備をして村を出発しよう。

車までみんなが見送りに来てくれる、最後ハンモさんが試作品が出来ていなかったことを謝っている。

すぐ作って送るとのこと。

しっかりしたものを作るから安心してくれ、と。

しばしの別れ マッサラーマ。

村を後にし

駱駝の蹄が赤砂をかむ音とまるで宇宙に投げ出されたような満開の星空の「サハラ砂漠」

切り立つ絶壁に地球の躍動を感じず 畏怖の念すら感じる「トドラ渓谷」

数百年の間自然と共に風化し続ける 赤土の城塞カスバが建ち並ぶ「カスバ街道」

細い路地が無数に張り巡らせれ世界一の迷宮といわれる「古都フェズ」

ヒシャムと一週間モロッコの原風景を五感で蓄積する。

きっとここで見たものが後々のデザインに生かせれるのだろうと思いながら

途中に、桜の花のような樹をみかける。

例年1,2月頃に咲くアーモンドの樹だと聞く。

薄ピンクの花びらが美しい。本当にうつくしい。

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満開の時期にみてみたい。

12月に日本に試作を送ることを約束して帰国の途に就く。

(続く)